ドラマにはならない

翌朝退去の立ち会いを終えてから、一宮のアパートに行った。202のポストに手紙を入れて、そして新しい日々の一歩目を踏み出した。

"この手紙を見る頃には、もう携帯も繋がらないと思う。あんたの事だから、私の事探すでしょ？だから誰にも新しい住所は教えていないんだ。
さよなら。元気でね。
彼女と幸せにね…。"