清爽

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清爽

◇◇◇◇ 1日だけだが、休みを取ってリフレッシュ 俺は東京に向かう新幹線の中にいた カルダモンは昨日から休業中 言都も親父さんの墓参りに行っている (ちなみに言都の先祖代々の墓は谷中霊園) 言都は最初、 「私1人でもお店開けようか?」 と言ってくれたのだが 以前1度、彼女にキウイパフェの 盛り付けをさせたら、具材が全部大ぶりに なっていて(もちろん彼女は真面目に作っている) まるで、カルダモンが 『デカ盛りの店』 みたくなってしまい これでは、せっかく譲り受けた店を 採算が危うくなって、傾かせかねない そう思った俺は 以来、言都に盛り付け担当はさせていない 彼女1人に店を任せるのは危険だ 言都は、見た目美人で完璧に見えるが 時々スコーンと抜けていて天然 しかし、いつも周りを明るくする そんなこんなで恋愛デビューが遅い俺は、 彼女が高嶺の花、格上の相手だったので、 こちらも初恋同様 少々こじらせてしまったが 素直な気持ちになって心のままに 押して、押して押しまくれば いや…推して…か? 案外、自分の手の届くところで、 相手も待っていてくれるものだと 最近、つくづく思う
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