クラスメイト

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高校生活2年目の夏休みも終わり 変わらない日常 部活は、バトミントン部に所属はしていたが スポーツが盛んな岐阜県の高校の中では 弱小クラブ もちろん多少の厳しさはあるものの 全体ゆるゆると続けていたが 大学は東京の、それなりに 地方でも名前の知られているところに 行きたい俺は 来年の春には引退しようと思っていた 山崎とは、2学期が始まって席替えがあり そもそも女子と気軽に話を するタイプではない俺とは、 あれ以来、たいした接点もなくなっていたが それでも時々他愛もない話 昨夜のサッカー日本代表の試合がどうだったとか 選択科目の宿題がエグいとか 俺も山崎も文系だったので そっち方面の話をしたのを覚えている 山崎は、明るく朗らかで 他の女子たちと比べてやや小柄 黒目がちな瞳にどちらかというと小さめの口 普通に見て、可愛いと言われる容姿(タイプ) 実際、恋バナには全く興味がない俺にまで 「アイツ、良くネ?」 「勉強出来るって聞いた、オレ、付き合ってやっても良い」 などと、どこから目線かわからないような事を 言っているクラスメイトの話が聞こえてきて バカか、学年の成績でブービーを 争ってるお前じゃムリだっつーの と、半ば呆れ、あるいは憐れみの目で そいつらを見ていた
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