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黒猫リン
西 令草の家にはちょっといいテレビがある。
黒猫リンはそれを知っている。
前に迷い込んだ時には西 令草が黒猫リンの飼い主を探してくれたのだ。
そんなわけで黒猫リンは、隙あらばこの家にあがりこむ。
何しろ西 令草は隙だらけだ。
黒猫リンのお目当てはサビイ。
ちょうどいい感じの大きさでいい匂いがする。
気が済むまで遊んだらトラーズ戦を見なくてはならない。
西 令草は特にテレビには関心がないのでパラダイス。
黒猫リンはリモコンの扱いも心得ている。
残念ながら戦況はよろしくない。
「リンさんよ、そろそろ夕方だよ。飼い主さんが心配するだろう」
さんざん惰眠を貪った黒猫リンは、別猫と見紛うほど爽やかに西 令草邸をあとにする。
飼い主さんはそれほど心配してもいないだろうが、帰れる家があるのはとてもいいことだ。
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