氷帝に捧ぐ(仮)

西 令草

西　令草。

北の大地の占い師。

タロット占いを外すことはまずないが、それゆえにめったにカードを手にすることがない。

切れすぎる能力が必ずしも人を幸福にしないことを知っているのだ。

整った顔立ちに透き通るような瞳。

手作りの王冠と変なトレーナーを着用していなければイケメン。

西　令草はきゅうりのいぼいぼ占い、鼻毛の生え方占い、今日のぱんつ占い、こぼしたパンくず占いにかけては日本随一だと豪語している。

どうでもいいことに真剣に向き合う能力は高い。

無駄に言葉を費やしてしまったが、要するに変人だ。

当たれば自分の功績、当たらなかったらお天気か能天気に赤い郵便ポストが悪いのである。

誰もそう呼んではくれないので、西　令草は孤高の氷帝と自称している。

そこに山があれば登る。

海や湖にも出かける。

けれどもわりと人恋しい。

これは、ちょっぴり面倒な寂しがり屋さんと、それを見守る人々のお話。

何が起こるかは誰にもわからない。

特に意味はないけど描いちゃったから載せる。ピラミッドではない。