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だから、おにぎりという火を使わない料理は、隣の試食室で作るそうだ。と麗子さんは説明してくれた。
あと三十分もしたらこの場所には続々と食べ物が並ぶ。
麗子さんがお米を研いで炊飯器にセットしてくれていたようで、あと三十分もしたら第一陣のお米が炊けるらしい。
麗子さんは九時より早く、調理室に来ていたらしい。
料理が好きなのかな。責任感があるのかな。
そこで、料理係りが全員揃い、最終の打ち合わせ。
食材は昨日のうちに買い揃えられていた。
すでに机の上に並んでいる食材。まだ買い物袋の中にいる食材。
作るものはおにぎりと揚げ物がメインのおつまみ、そして豚汁。少しフルーツもあるよ。
それから、場所取り係への差し入れも作らなければならない。
彼らはまだ少し肌寒いこの気候の中で、あと三時間もじっとしながらも、熾烈な場所取り合戦に参戦しているのだから。
少しでも隙を見せたら他の人に場所を盗られてしまう、かもしれない。
――ピー!!
突然ですが、電子音がご飯を炊けたことをお知らせ致します。
ここから料理係の仕事は一気に忙しくなる。
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