一夜目 一人ヶ原

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一夜目 一人ヶ原

この会話は録画されています。 hina「OK? こっちは聞こえてるけど、お姉ちゃんの方はどう?」 「こっちも大丈夫だよ、陽菜。ていうか、何で録音?」 hina「それも含めて後で説明する。ぼちぼち始めようか」 「急にどうしたの? こんな時間にリモート繋いで。明日も大学でしょ」 hina「うん、一限」 「なおさらダメじゃん。私はこの後出勤だからいいけど、起きるのキツくなるよ?」 hina「いや、まさにそれについてお願いしたいことがあってさ。うちここ最近、全っ然眠れないんだよね。ベッドに入っても1・2時間は眠れなくてゴロゴロしちゃったり」 「何、心配事でもあるの?」 hina「いや、別に何かあるわけじゃないよ。出席数、サークル、バイト共に至って快調。一人暮らしにも慣れたしね。それについては、むしろそっちが心配。大丈夫、お姉ちゃん? ちゃんと掃除してる?」 「いや、気を抜くと2・3本ボトルキープしちゃってる」 hina「やめた方がいいよ……捨て損なったペットボトルを持って帰ってくること『ボトルキープ』って呼ぶの。まあ、いいや。で、さっき言った通り最近不眠気味で。手を尽くしてはみてるんだけど、なかなかうまく行かないんだよね」 「薬とか飲んでるの?」 hina「いや、それは怖いじゃん。医療機関頼ると話が一気に大ごとになっちゃうし。その手前でいろいろ試してみてるの。お風呂の時間工夫したりとか、音楽聴いたりとか、アロマとか。結局、どれもそこまで意味がなくて最後に辿り着いた結論が『コレ』ですよ」
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