風にのって

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新しい春。 あれから、好きな人ができない。 もうとっくに振られているのに。   あなたのことを、何度も思い出しています。 どうしたら嫌いになれますか。 どうしたら忘れられますか。 新しい恋をすれば忘れられる。 そうだれかが言うけれど、新しい恋に触れるたびに、あの人を思い浮かべる。 こんなに未来のない恋ならば、いっそのこと、この桜のように散ってしまえ。 風にのって。     それでも、私はまた彼を思い出してしまうのだろう。 この桜が咲く季節に。
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