サクラの日の想い出

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サクラの日の想い出

「‥‥‥エェェ。皆さん、今日は、皆さんに悲しいお知らせがありますぅ。今日まで皆さんと一緒に勉強して来た小川智宏君が、お父さんの仕事の都合で転校する事になってしまいました。」 (‥‥ザワザワザワザワザワっ!!) あれは、いつの頃だったかしら? ‥‥‥そう。 あれは、確か、小学2年生の春休みになる前の出来事。クラス担任の山本貴美子先生から告げられた辛い報せ。。。 私の名前は、月陰 蘭。 今では、都内にある精神病院で、看護師として勤務してるんだけどぉ〜?そりゃ、ワタクシもこう見えて、純情可憐な乙女って言うか何と言うか、‥‥‥淑女? 前置きはさて置き‥‥‥。 急性期病棟ともなると、ワタクシ達からすると、まるで、毎日がセクハラ・ハリケーンみたいなモノで、イヤになって辞めて行く若い娘達もいる有様で‥‥‥。涙 たまには、お酒でも囲んで、どんちゃん騒ぎでもしなきゃやってらんない!みたいな感じで、今年もお花見の季節がやって来ました。そんな訳で、宴会部長の2つ違いの年下の後輩の竹宮杏奈と一緒に、今日は私、職場の病院から遠く離れたサクラ並木に、お花見の下調べに来てたんだけどネ。
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