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バイト2日目。
「いらっしゃいませ。何名様でしょ―――…」
「え……もしかしてショウ?」
いつも通りの笑顔で愛想良く客を出迎えたら、一人の女が俺を見て目を丸くした。
「え?このイケメン、聖奈ちゃんの知り合い?」
連れのおっさんが俺と女を交互に見る。
女の顔を見ても誰だっけ?とピンと来なかったけど、ショウという名前には覚えがあった。
「え……とぉ、元カレ…みたいなもんかなぁ」
女が上目遣いにおっさんを見上げる。
「そうなの?ど偉いイケメンと付き合ってたんだね。まぁ聖奈ちゃん可愛いもんねぇ」
デレるおっさんと俺を物欲しげな目でチラ見してくる女を見て、これが巷で話題のパパ活というやつか……と察した。
「2名様ですね。お席にご案内いたします」
女の謎アピールをガン無視して席まで先導する。
「え、ちょ……無視?酷くない?」
服の袖を引っ張る女に若干苛立ちながらも、店の1番奥まった席へと案内する。
「こちらの席へどうぞ」
にこやかに対応しつつも、内心は面倒臭い事になりそうな予感で胸がざわついてた。
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