遼くんのアルバイト2side:遼

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「ずっと待ってたから体冷えちゃった……に温めて欲しいな…」 ねっとりとした甘えた声を出して、女が馴れ馴れしく腕を絡めてくる。 それをすぐに抜き取り、距離を取った。 「さっき連れてた人に頼めばいいんじゃない?」 女の頬が膨らむ。 「えぇ~?無理。あいつケチだし、いちいち恩着せがましいし〜」 女が「だからね?」と上目遣いに言いながら再度俺に腕を絡めようと近付いてくる。 「とやり直したいな……って」 予感は的中。 面倒臭い事になった。 「あたしから言われた事、ずっと根に持ってるんだぁ」 「あーそう……俺、キミに何か言ったっけ?」 「喘ぎ声が煩くてイキ顔ブス過ぎて萎えるって言ってた。あの時はそうだったかもしれないけど、今なら絶対を満足させられるよ」 この台詞に覚えがあった。 確か、凪と付き合う前にテキトーに遊んだ女に言ったような気がする。 「てかさ、端から付き合ってなかったじゃん?」 一度寝ただけで彼女面とか図々しいにも程がある。 その前に、俺の名前って実はじゃないのよ。
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