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「君は、"今日中に英治さんに連絡をする"、って言ったんだよぉ。でもその"今日"ってやつは四時間前を以て過去になっちゃったんだよぉ」
「僕はそれを思い出して、今から、一日遅れだが実行しようとしてたんじゃないか!だからスマホを起動した。そしたら君達が僕の作業を邪魔を始めたんじゃぁないか!」
夜明けは近かった。蚊が隣の家から入って来るのが分かった。
斑点達は啜り泣きのリズムで保護フィルムの中に溶けていった。
斑点を握り潰した反動で、画面が同心円状に割れていたので、フィルム貫通の攻撃を会得してしまったらしい。
改めてSNSの相互フォロー欄、その一番先頭のアイコン押し、彼に口語体でメッセージを送った。
"8月下旬頃、気になる創作家何人かに声を掛け、オフ会を開こうと思っています。企画者として、僕が幹事を務めようと思っています。もし椎名さんの都合が合いそうなら、助言をもらえると嬉しいです"
Web小説家の友人からメッセージが届いた。オフ会の招待状らしい。
返信を認める用のボールペンをラックから取り出す。良い返事を返す時は水性のインクを使う。ジェルインクなんてのは論外だ。
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