夢の向こう側について考える

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夢の向こう側について考える

 この短文集は、まともに長編小説を執筆する余裕がない日々の中で、筆を手放したくないがために立ち上げたものである。  なんでも良いので書いてゆく、駄文集である。 **  タイトル「夢の向こう側について考える」について。  夢はいくつもある。  小説の書籍化は大きな夢の一つだが、もっと現実的な、直接自分の生活に関わるような夢もある。夢と言うより、目標というほうが近い。  わたしの場合、少し前、それが叶った。  夢は、かなり大きな資格を取得するというものだった。  それは、ベースの資格を取ってから更に数年間の実務経験を経たうえで、難関を合格する必要があるものだった。しかも、その試験を合格した後に、数か月にわたる研修を受け、実習を経たりして、やっと本物になれるというものだった。  その資格がないとできない仕事や、到達できない立場があり、それこそ、わたしが、この業界に入った当時から目標にしていたことだった。  この資格取得のために、ものすごい苦労があり、もう自分はカミサマから「お前なんかこの立場は相応しくないから諦めときなよ」と言われているのかと思ったくらいだった。  と、いうのは、人によっては雇用主から資格をとるよう依頼されてお金や時間まで提供されて受験し、研修を受け、資格を取得する場合もあるからだ。  わたしには全くそういうのはなく、この資格を受験するためのあらゆる費用はもちろん、研修に要する時間も自分の力でねん出しなくてはならなかった。それも、有休をそんなに使われては困るとか言われたりもしながら、悔しくて涙を滲ませながらの経緯があった。  上の人から「ぜひ君に!」と望まれて、「本当は嫌だったし、何回も落ちたけど、やっと受かったわ。あー研修めんどい。でも行けって言われてるしぃ」という感じで資格取得、立場ゲット、という人も結構いる。  わたしの場合は、誰からも望まれなかったし期待もされていなかった。  カッコよく言うと、めちゃめちゃ孤独なファイターだったわけだ。  ちなみに、一発合格だった。  合格率は19%だった。  だーれも期待していなかったから、結構驚かれた。  でも、その資格があるからといって、その職場で欲しい立場が手に入るわけではなかった。  だから、資格取得後、転職している。  転職先は、あまり言わないが、面白いくらいヤバイところだった。  で、本当に自分が目標としていた仕事や立場が求められる職場に、更に転職した。内容は、ものすごくハードであるが、絶対にここで負けてはならん、どんなことがあろうとも齧りついてやる、というのが、現状況である。  こういう状況なので、一から長編を書き起こす余裕がない。  でも、書いていたいので、駄文集を立ち上げた。  たまに短い物語を綴ると思う。    まあ、何とかなる。  誰かができていたことを、どうして他の誰かができないんだ?  もし、仕事で、ある人はできたけど、ある人はできない、それは能力が低いからだ、ゲラゲラ、なんて状況があったとしたら、断言する。  そんなのは仕事じゃない。  そんな仕事は、まともじゃない。      
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