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僕を恐怖に陥れていたマスクは娘への愛情からなんだなぁと思っていると、彼女がすかさず「今でも大好きだけどね」と楽しそうに笑い、立ち上がって義徳さんの背中に抱き着いた。
まるで子供みたいな彼女の姿が微笑ましかったし、それを喜ぶ義徳さんも素敵だと思った。
母子家庭で育った僕には彼女みたいに頼れるお父さんは居ないけれど、本当に羨ましい親子だなぁと感じた。
飲み過ぎることを見越していたように義徳さんとお母さんから泊って行くように勧められ、僕は一晩世話になることになった。
かつて彼女の部屋だった洋間で布団を並べ、彼女から夜通し義徳さんとのエピソードを沢山聞いた。
本当に大好きな自慢のお父さんなんだと、彼女は嬉しそうに語っていた。
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