1989人が本棚に入れています
本棚に追加
「___だよね。………それで、本題です。そんな凄い人に仮でも恋人役をしてもらうとか、恋愛経験値を補ってもらうなんて恐れ多くてできません。意図がわかりません。なので、今日で終わりにさせてください!」
語尾を有耶無耶にせずはっきり言えた。仮の恋人なんて夢を見続けて、気づいたらもっと枯れてたなんて悲惨なことはしなくない。
私の言葉に、リアムはスプーンを置いて腕を組んでいた。なにをそこまで考えてるのかわからないけど、真剣に考えてる顔まで綺麗。
「………つまり、ボクはまこの不足した恋愛経験値を補うにはふさわしくないってこと?」
そう返されるとは思わなかった。どんな返事が来るか、なんてそんなに考えてはなかったけど、まさか質問で返されるなんて………。
「違うよ。反対!私がリアムに相応しくないんですよ。天に3物くらいもらってる人が、こんなちっぽけな女の相手なんてしなくていいんだよ。もっとこうさ、綺麗な………なんていうかこう………巻いた髪のモデルとかグラマラスな美女が似合うじゃんっ!それに、リアムの大切な時間を私が使ったら、バチがあたりそう」
「____まこがちっぽけで、ボクにふさわしくないとバチがあたるの?____理解ができないな。どうして?」
不思議そうな顔をしてそう言われた。
「どうしてって言われても……うーんと……」
強気で断るつもりだったのに、冷静に質問をされてしまって勢いをなくしてしまった。説明できずに悩んでいると、リアムは優しい口調で語りかけてきた。
「まこは、どうして自分がちっぽけだと思うのかな?ボクにふさわしいとか、ふさわしくないとかそれはボク自身で決めることだよ。それに、まこのことをちっぽけだなんて思ってないよ。綺麗で可愛らしい魅力的な女性だと思ってる」
恥ずかしげもなくそんなことを口にしてくれて、私のほうが動揺してしまう。甘い言葉に負けそうになるけど、押し負けてはだめ!強気………強気な態度でいかないと………!
「でも、住む世界違うのですよっ……!」
最初のコメントを投稿しよう!