●向日葵のような笑顔に恋をした

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●向日葵のような笑顔に恋をした

 昔から、何事に対してもかなり要領がいい方だった。  それはきっと、人よりも恵まれた環境で育ってきたというのもあるのだと思う。  こと恋愛に関しても、同じように要領よくのらりくらりと過ごしてきた。女性に夢中になるということはないけれど、見た目は恵まれているらしく、交際経験はきっと人並み以上にあった。 _______お前のこと、SNSで見て気に入ったって言ってる子いるけど、興味ある? _______ああ、あるよ。 _______ねぇ、私たち付き合ってるってことでいいよね? _______うん、いいよ。  そうやって、流れのままに恋人を作って、どこを好きだったかよくわからないまま別れる。そんなことの繰り返し。それで困ったことはないし、それなりに楽しく過ごしてきた。  執着心はなく、異性が好きではあるけれど特にタイプというものはわからない。  そういうものだと思っていたし、それで不自由を感じなかった。きっとこのまま結婚適齢期になったら、その時に付き合っている女性か、親が選んだ見合い相手となんとなく結婚に踏み切るんだろう、とそう思っていた。  でも、そんな考えは20歳になる年に突然変わることになる。
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