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「まこは料理するの?」
「うん、一応するかな。私ね、12こ下に妹がいるの。お母さんが12年前に亡くなって、親代わりみたいな感じでお父さんが仕事してくれてる間はずっと妹の面倒見てたんだよね。
そんな妹も今は立派な高校生になったの。散々面倒みたのに全然敬う気持ちとかないんだけど………。でも可愛いし、仲は良いよ。妹が高校に上がったし私の仕事激務過ぎて職場近いほうがいいから一昨年から一人暮らししてるの」
しれっと話してしまったけれど、人からしたら大分重たい話だとはわかってる。人に恥じるようなことではないから、割と大っぴらにこの話をしているけれど、リアムは真剣な顔をしていた。
「なるほど____、まこは家族を大切にしているんだね」
「ただ、助け合ってるの。お父さんがもぬけの殻みたいだったから、私がしっかりしよう!って思っただけだよ」
「___そう思って頑張れるまこは、素敵な女性だよ」
優しくそう言われると、何故か泣きそうになる。そんなことないよ、と返事をしつつ最後にウィンナーを籠に入れて、レジに並んだ。
「リアムは兄弟いる?」
「弟と妹が一人ずつ。仲はいいよ。よくビデオ通話で、近況報告してる。」
長男ということになんとなく納得。
「弟さんも妹さんも、美しそうだね」
「……写真あるよ。見る?」
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