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「オレの勝ち。」
普段はあまり表情に出ないくせに……得意そうな顔が憎らしい。
「まじかー。」
「お、肉まんサンキュー。あったけぇ。」
友樹はその場で肉まんを食べ始めた。
「まあ、栄司は中学のときからおっさんみたいだったからな。」
「誰がおっさんだ。」
「最近、よりおっさん感が増したよな。」
「おっさん感て何だ。」
肉まんを頬張りながら友樹が割って入る。
「もういいんじゃね。寒いしよ、そろそろ移動しようぜ。」
忘れるところだった。俺達は花見をするんだった。
「なぁ、学校行ってみねぇ?」
「最近はセキュリティが厳しいから入れないだろ。」
「おれら中学生に……見えないか。おっさんもいるしな。」
「だから、誰がおっさんだ。」
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