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怒りに我を忘れても、結局、損をするのは自分だけ。分かっていても、同じ過ちを繰り返す。抑えきれない未熟な心。やれやれ、大人になれない。笑いたいやつには笑わせておけ。売られた喧嘩も買わなくていい。同じ土俵には立たず、大海のように広い心で、大地のように深い思慮で、まるでお日様が、路上で寝転ぶ仔猫たちを温かく見守るように、そんなふうに接すればいい。分かってる。分かってはいるけど。またこんな詩を詠んでる時点で、やっぱりやれやれなのだ。 「我が庵は都のたつみしかぞすむ世をうぢ山と人はいふなり(喜撰法師)」
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