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リガロは闇きつねから見て右に転がった
対してカロンは左に
的を絞らせない作戦に出た
闇きつねは常にどちらを追うかの
二択で動かなければならず
若干の動きに鈍さがあった
それでもリガロたちがジリ貧である
闇きつねはしばらく二兎を追っていた
が、何かを悟ったらしい
二兎を追っても一匹ぐらいしか
自分の腹には入らない!
次第に闇きつねは動きを変えて
リガロを重点的に追うようになってきた。
リガロにしてもカロンだけでも街に
戻れば助けを呼んできてくれる
それまで自分が生きていればだが
カロンも薄くわかってきていた。
残酷な結果も覚悟の上で街に戻らなければ
ならない事が
何撃目か数える余裕もなかったが
次の攻撃に闇きつねが移った時には
ターゲットはリガロに絞られていた。
躊躇している場合ではない!!
カロンは振りかえりもせずに
闇きつねに背を向けて街まで走り出した。
視界の端でそれを捉えながら
リガロは苛烈を増す闇きつねの攻撃に
さらされていた。
さらされながらも少しの安堵が
あった。
カロンだけでも無事なことがわかったからだ。次の刹那、闇きつねの噛みつき攻撃を
かわしたはずが、どこかの方向にすっ飛ばされていた。
どうやら口だけの攻撃でなく
闇きつねのしっぽまでが攻撃してきた。
すっ飛ばされながらリガロは気が遠くなる
のを感じる
「あぁ終わったな」
リガロの意識が薄れていった。
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