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「うわ、まただ!」
「すげーな。もう一回引いてみてよ」
僕は黙ってくじを引く。何が出るかわかっている。だってそれしか引いたことがないんだから。
「また凶だ!」
「マジかよ。信じらんねえ」
友人たちが無邪気にはやし立てる。
僕は感情のこもらない目で、手元のおみくじを見つめる。やっぱりね。いつも、こうなんだ。
僕は、稀にみる悪運の持ち主だ。何をやってもうまくいった試しがない。くじを引けば凶だし、大事な物はすぐになくなる。メールすら時々届かない。アサリには必ず砂が入っている。怪我は絶えず、交通事故に合うこと数十回。まだ生きているのが不思議なくらいだ。きっと神様は運の配分を誤ったに違いない。
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