運の悪い僕

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「行くよ」 「絶対ね。待ってるから。十二時までに来なかったら帰るよ」 「そんなにかかるわけないだろ」  すると涼子は笑う。 「それじゃあ……北町の……で……待ち合わせ……ね」 「え? なんだって?」  急に音声が途切れた。くそ、電池切れか。急いで充電器を探す。  ようやく見つけて、充電しようとする。だが、充電ケーブルを挿しても、電源が入らない。  スマホの画面は真っ暗。僕の顔は真っ青。いくらケーブルを抜き差ししても、電源はつかなかった。  今一度、思い知らされずにはいられなかった。僕は、滅茶苦茶、運が悪いんだった。
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