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すいません、イケメン落ちていないかなとか不謹慎なことを言った私が悪かったです。神様、どうか助けてください。Gをどこか遠く、私の見えない位置まで遠ざけてください。なんて、藁にもすがる思いで神頼みをしていると湯船にポコポコと気泡が浮いてきた。
「わ、私じゃないからね」
誰もいないお風呂場。お湯の中から気泡。誰が見ても私がオ◯ラをしたんじゃないのかって状況だが、私はしていない。そんなことをGに向かって弁明している私は、かなりパニックになっているのだろう。
ザバァ
「沙耶、大丈夫か」
私は人生において、心臓が止まるくらい驚く対象はG以外ないと思っていた。しかし、それは違っていた。イケメンが急に現れても心臓が止まるくらい驚くのだ。
それもお風呂場の湯船の中から、急にイケメンがザバァと飛びでてきて驚かない女子はいないだろう。いや、男子でも驚くだろう。
つまるところ、湯船に浸かっている私の目の前に、水いや、お湯も滴るいい男、超絶イケメンが急に現れたのだ。
「沙耶、怪我はないか」
「へっ?」
「どこか怪我しているかもしれないから、一度湯船を出て確認してみよう」
「あっ、はい」
私の危機に現れて、私を心配している超絶イケメンの言葉に私は素直に従おう……として我に返った。このまま湯船出たら、私、スッポンポンじゃん。今は入浴剤のおかげで湯船の中にある胸などは見えていない。でも出たら、丸出しじゃないか。
「ほら、早く早く」
急かすイケメン。次第に冷静になっていく私。
「ほらほらほら」
さらに急かすイケメン。冷静になり今度はイラっとが増してくる私。
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