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多様性という言葉が流行している。
この言葉は少々危うい面があって、例えばあまり興味のない人にまで過激な風俗を押し付けようとする風潮であったり、ちょっとそれはどうなのか、いき過ぎなのではないか?多様性という言葉を便利に使いすぎているのではないか?と思われる、やや不信感が募る言葉ではある。
しかし同時に、この言葉のおかげで様々な状態や状況にある人々を受け入れていこうという風潮が浸透していったのは紛れもない事実だ。
またその一方で、
ノーマライゼーション(すべての人が共生する社会こそ普通である)や
ソーシャルインクルージョン(社会的包括)、
ソーシャルウェルビーイング(単に病気ではなく心身ともに幸せな状態であること)
という言葉たちは、何十年も前から、主に障害者支援に向けて提唱され続けてきたにもかかわらず、実際のところ障害者自身にすら、あまり耳になじみのない言葉ではないだろうか。
私はこの言葉を福祉関係の資格を取得ための勉強中に学んだのだが、ざっくりと「多様性を認め合う社会を目指す」という理念を指す。
どこか綺麗事に見える考え方だが、しかし、「そうであって欲しい」と願う社会の姿を端的に表している言葉である。
残念ながら、ノーマライゼーション等の言葉はそれまでの時代にそぐわなかったのか、ほとんど浸透されることなくここまで来てしまった。
だが令和の時代に入り、多様性と言う言葉がそれらになり変わった。
この流れによって、全ての人が本当の意味で共生できる、そんな社会が実現していくことを切に願う。
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