第二章 ここは何処!私は如何に!

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「わかってます。自分が怪しいことくらい。でも・・・、御願いします。私をはたらかせてください。」 ジッと見つめた。 「目的は?」 「はい?」 「目的は何?」 刀があたっていた。首をひんやりとした。 「生きて、私が世に必要とされる日を待ち、死ぬときは誰かを動かせる、そう思ったとき。そう決めているからです。」 入江さんの目を見つめ返した。 答えになっていないことくらい、わかってる。 でも・・・これを突破しなきゃ、私の明日はない。 私の薙刀の師匠が言っていたことだった。 あれは、私のお母さんがいなくなったとき。 橋の欄干から飛び降りようとしていた。 将来も真っ暗で、希望も見いだせない。 そんな世界に終止符を打ちたくて。 乗り出した私の頬を張り倒したのは師匠だった。 『いい?いつかあなたのような子が必要とされる日まで、待って。死ぬと決めたときにはね、誰かを動かせる。そんな確信がなきゃだめ。』 息を呑む音がした。 「いいよ。おいてあげる。いいよね、晋作。」 「フッ。良いだろう。」 カチャンっと鞘にしまう音がした。 途端、気が抜けてヘナヘナと布団の上に正座を崩して座り込んでしまう。 ・・・焦った・・・。 下手したら今頃胴体と首が離れてるとこだった・・・。 「だ、大丈夫?」 「大丈夫?じゃねェだろ。今の今まで脅してたのは誰だよ。」 晋作の正確なツッコミに入江さんはキョトンとした。 「晋作のそういうこと。」
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