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「…………ま、ヒッキーさんが出て来ても、月詠のチームメンバーとして迎えなきゃならないんだけどね。……でも誰一人として認めない」
「実戦に無能な人材を入れて殺るわけにいかないんでね」
「リーダー、戦力外の人は……」
ボソリと何かを呟いた。
「赤羽 柚」
という名前らしい。
「うちにも名前があんねん。名乗られたんなら名乗らなあかんしな」
「……認めはしないが、足で纏いにならないように訓練場で銃の扱い方を学ぶんだな。言っとくが、テメェも七瀬も俺は守らねえぞ」
「うちはええけど、うちの幼馴染みまでバカにするんは許さへん! 弱いから守らへんとか理不尽にも程があるやろ!?」
「……キョーミのないモノを守る理由はないからな。あんなのは戦力外だ」
「何やて!? 医者は患者を殺すんか!!」
「……聞こえなかったか? 戦力外を助けるほど暇じゃねえんだよ。ココが戦場じゃなく現実なら、生命の灯火は消さねえんだよ」
ココには看護師なんかどこにもいねえ。
いるのはターゲットを抹消する殺し屋だ。
「おおおおおお前、わわわわわ私も守っ」
「そりゃ患者の妹なんでね。見捨てたら俺が殺される」
「おおおおおお前、私にはいつもつつつつ冷たいじゃないか」
「お前が俺に対する態度と同じように接してるだけだが? 冷たいヤツには冷たい態度しか取らん」
顔真っ赤……。茹でダコみてえ。
和紗がやり取りを見てクスクス笑ってる。
「何笑ってんだよ!」
「……あは、ごめんごめん。はーちゃんがあんまりにもカワイイからつい」
「かわいくない!」
「守られるとか、そういうの弱いよね。はーちゃんは」
「うるさい!」
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