一章

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手で合図をすると、一斉に探し出す。 何か出りゃ、こっちのもんだ。 「人使い荒いんだから、全く」 「とか言ってちゃんとやるくせに」 木崎と朝兎がいつの間にか仲良くなったのか、普通の会話をしている。 「赤羽はどうした!?」 「知らない。勝手にどっか行った。たぶん、幼馴染み助けにじゃない? 一人で何が出来んだか」 軽く舌打ちをする。 『彼に触んな! 手出したらぶっ殺しにかかるんだから』 『うるせえ、女だな』 真咲は女じゃなくて男なんだが。 地獄行きになるなんて、言った本人は知らないだろうな。 「あっれー? コレ何かな?」 やっぱり、勘ってのは当たるものだな。 「ケースはいくつだ」 「和輝のも含めて、六つ。はじめのと合わせたら、七つ。正確に言いなよ。コレで何個だっけ?」 「…………何個あろうが、俺は抹消するだけなんでね。仲良くあの世に逝ってろ」 頭蓋骨に銃弾をぶち込むと当たり前に動かなくなった。 はじめに忠告してやったのに、哀れなやつ。 さて、任務完了と言いたいとこだが真咲たちの解放をしようとするか。
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