二章

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『ねぇきょーちゃん、それで見えるの?』 「大丈夫だお?」 『……そっか』 これは。 「、そう怯えんなよ。敵はわかってんだろ?」 声色から焦ってるのは丸わかりだ。 『……誰がだ!! 僕は男だ!!』 怒りに任せて引き金を放つと間一髪で頭に命中した。 これが俺の作戦。 そんな髪色してるお前が悪い。 『次言ったらコロス』 あーあ、見事な豹変ぶりだ。 「感謝してほしいね。お陰で撃てたろ?」 『作戦通りってこと? 僕で遊ばないでくれる?』 真咲が女呼ばわりされると豹変するのを知っている。 からこその作戦。 バラせば元通りの彼になる。 「入ったぞ、クソ猫」 「猫じゃないお!! きょーちゃん!!」 それでいて、それは恭介にも通じる。 こないだの猫ちゃん発言には怒らなかったけどな。コイツの場合は、近くにいるかいないかの問題。 「で? こないだも勝手な行動しやがったくせに、今度も足引っ張る気か。テメェの番だぜ? 言ったろ? お前も七瀬も守らねえってな」
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