二章

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拘束期間は、一週間弱。 ただ殴られ蹴られ、食事なんか与えられない。 もっと長く感じたけどな。 「……別にお前らに歯向かうつもりはない」    は、。 あれはどういう意味だ。 ほかは簡単に消されてたと言うのに。 あの日だけでも、十人は消された。 恐らく、そのあとでも何人かは抹消されてるだろう。 「わかってる。後片付けは任せた……」 無機質な電話が切れた音。 僅か五秒間。 無音になった瞬間、ケータイを閉じた。 時刻も日付もないディスプレイ。どれくらい経ったのかわからないでいる。あの日から後悔だらけだ。 「…………」 静かな夜。 子供のころから夜は苦手だ。 ココにくるようになって、さほど気にならなくなったけど。それでもやはり……。
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