2人が本棚に入れています
本棚に追加
ドサッ、という鈍い音と共に希海の身体は草原の上に投げ出された。
上を見上げると、青い空と綿飴に似た白い雲が
広がり戸惑う私の頬を心地好い風が吹き抜けて
いく。
よっ、と言いながら希海の隣に着地した好青年は座り込んだまま周囲を観察している希海を見下ろすと「良い場所でしょ?」と親しげな口調で話を
振った。
「おっと、失礼しました。"勇者様"。」
無礼を詫びる為に居住まいを正し速やかにお辞儀をする。忙しい人だな、と希海は思った。
礼儀正しいのか強引なのか、判断不明である。
「私、名をアイダと申します。この世界を司る
ゲームマスターであり、勇者様が快適な生活を
送れるようお手伝いさせて抱く役目を担っております。」
「あの、ここは?」
最初のコメントを投稿しよう!