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「大丈夫ですか?」
失念に駆られている希海の背後から、馬の足音が
近付いて来る。振り向くと、そこに居たのは金色の長い髪をなびかせた絵本に出て来る王子様の
様な男性だった。
その後ろには、登山家らしき年配の男性と高校生
くらいの若い男性も居る。
一つ変わった所を挙げるとしたら、馬を一頭余分に連れている所だ。待ち人でも居るのだろうか。
「さてはお嬢ちゃん、アイダの兄ちゃんに連れて来られた被害者だな。」
馬から降り、一人を除いて興味深そうにこちらを
覗くギルドに希海は深々と頭を下げ簡単にこちらの素性を名乗った。
「私、希海って言います。現世では専業主婦
でした。」
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