4.僕の世界の中心は

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ふわふわとした不思議で愛しい感覚でいる僕とは対照的に、まいさんは、たえきれないといわんばかりに、自分の両耳をふさいで頭を抱えた。 「うーっ。やな女だよね、私! もう、これだから恋愛モードに入るのって苦手なのよーっ。 私、人好きになると、ホント独占欲強くなって……自分でもヤんなるっていうか……。 あーもう、嫌ッ。こっち見ないで、さっき言ったこと、全部なしにするから!」 ガタンと椅子を引いて、まいさんはテーブルと平行に頭を下げた。 見ないでって言われても、こんなに可愛いまいさんを、僕が見ないでいられるわけがないのに。 ちょっと笑って箸を置き、立ち上がった。 テーブルを回りこんで、まいさんの側にひざまずく。 伏せられたまいさんの顔を下からのぞきこんだ。 「ねぇ……まいさん? 前に僕に、夢や希望を描いて欲しいって、言ってくれたよね? あれって……もっと自分の世界を広げて、いろんな人と関わったほうが良いっていう意味も、あったんだよね? だけど、やっぱり僕の世界の中心にあるのは、まいさんでしかなくて。 夢も希望も……未来も、そのすべてにおいて、まいさん抜きでは考えられないんだ。 だって僕は、まいさんが好きで好きで……好きで、たまらなくて。何をしても、どこにいても、まいさんのことで、いっぱいなんだ。
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