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音を立てて、その頬にキスをして、僕は車から降りた。
窓から顔をわずかに出して、まいさんが僕に声をかけてくる。
「行ってらっしゃい、大地。
……あ、そうだ。今晩、なにが食べたい?」
校門に向かいながら、僕は笑って、まいさんを振り返った。
「いやだなぁ。そんなの、決まってるじゃないか。
まいさん、だよ!」
大きな声で答える僕に、まいさんが大慌てで、辺りを見回して。
誰もいないのを確認すると、僕に向かって「バカッ」と叫んだ。
───うん、解ってるよ、まいさん。
いつもの、『愛してる』って、意味だよね?
❖おわり❖
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