1.出逢い

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1.出逢い

***** 一番最初の記憶は、やわらかな『手のひら』。 僕の片手を優しく包むように握ってくれた、あたたかな両手。 僕は、ただ、驚いて。 そのぬくもりの先をたどって、あなたから向けられた慈しむような微笑みに、どうしようもなく、胸が痛んだ。 ───この世の中に、『甘やかな痛み』が、物語の外にも存在するんだってことを、初めて知ったんだ。 *****
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