家泣り

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 それから何日も経って、そんな話を何回も聞いて、その度に私は音を出していた。日が進むと共に、君の部屋の物が無くなっていった。気付いた時には、君が新しいところに旅立つ日になった。  その日も君の部屋からアラームが鳴り、ベッドが軋んで、階段を降りる音が聞こえる。 「おはよう」 君のその声は普段とは違う気がした。カズオとヨウコのおはようも少し違う気がする。 「今日はいつ出るの? 」 カズオが朝食を食べながら君に質問した。 「ちょっとしたら出るつもり」 「もう少しゆっくりしてもいいんじゃない? 」 「そうなんだけど、なんていうか……」 「どうしたの? 」 「ううん、何でもない」 それからは黙々と朝食を食べてる君、食器を片付けて自分の部屋に戻る。すっかり軽くなった部屋は君の存在を強くさせる。
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