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祐樹の思いは?
玄関で祐樹は、飛鳥に見守られて靴を履く。振り返ると飛鳥をじっと見つめる。
「僕もふたりだけの秘密を話します」
祐樹は頬をバラ色に染めた。言葉に詰まりながら話し始める。
「か、家政婦の遠山さんは……僕の母で姉で……そして一生離れたくない大切な女性です」
今まで胸の奥深く隠していた思いが、一気に声となって口から飛び出した。
飛鳥がもう一度、祐樹を抱きしめて唇を合わせた。
「行ってきます」
「行ってらっしゃい。祐くんを大好きな女性がちゃんとここにいるんです。私がキスでも何でもしてあげますから、ほかの女性に何と思われても気にしないでくださいね」
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