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「_お帰り〜…って、何か有ったの?蕪木君」 「…いえ、何でも」  慌てて降りたのは良いものの、嬉しさの余り呆然とし柱に突撃した俺は、ぶつけた額を自動販売機で買った飲み物で冷やしながら2人の元に戻った。  2人は観覧車に乗っている間、ベンチにずっと居た訳では無い様で手にはお土産屋の袋を持っていた。 「2人は随分と仲良くなったみたいですね」 「少しは縮まったよなぁ〜?」 「…ま、まぁ…」  照れながらも否定しない様子を見て、距離は大分縮まったのだと理解した。それにしても、この短い時間で良く仲良くなったものだ。あれだけ威嚇していた事もまるで無かったかの様だ。 「2人は何か買わなくて良いの〜?」 「お土産ですか…。皆んなで食べれる様な物を買って帰りましょうか」 「そ、そうっすね」  先程の事も有って視線を合わせる事が出来ない俺の様子の可笑しさに、鹿島さんは何か察したのかニヤニヤと笑っている。  ネックガードのロック番号が俺の誕生日ならば、俺はいつでも取る事が出来ると云う事だ。え、良いんですか取っても。というか、俺って今恋人と云う事で良いんでしょうか!! 「…あの、周期まで待って下さいね…?」 「え、あ、はい…」  俺が何を考えているのか察した永清さんは、恥ずかしそうに口元を隠しながらそう言った。その可愛らしさも相俟って俺の頭はパンク寸前である。  何とか煩悩を打ち消し、親父さん達が食べれるようなお土産を数個購入してはそれぞれ解散した。
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