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 周期まであと数日と云う時、私は遙君と共に周期に備えて食材等を買いに向かっていた。  然し、人気の無い道に突然車が停車しては強面の男達が車から降りて来た。何処の人間だか分からないが、敵対している組の人間だと理解出来た。 「茜永清だな。一緒に来て貰う」 「…拒否したら?」  抵抗しようとすると、前に立つ遙君の胸元に銃口を向けた。この様子では無駄に抵抗しない方が良いと考え、私達は車に乗り込んだ。  相手の事務所に到着すると、私達は拘束され床に座らされた。相手は長年敵対している組で有り、低迷している為に茜組と同盟を組みたいと願い出ている様だが組長から拒否されている。  特にΩの女性や麻薬の売買を行なっており、一般人に手を出すとの事で組長は同盟を組みたくない様だ。最近では余りに悪評が溢れているので、近々組を解散させようと考えていた筈だ。 「私を殺す気ですか?」 「いいや、お前には俺の子供を孕んで貰おうと思ってな」 「…そうすれば、同盟を組む他無いと?随分と浅はかな考えですね。例え、貴方の子供を孕んでも、貴方達を殺せば済む話でしょう」  私と遙君は未だ番では無い為、項を噛まれたら番になってしまう。番を解消すると、新しい相手との番えるのは難しくなるのでそれは避けなければならない。 「お前の項に噛み跡は無いし、未だ番えてないんだろう?俺が番えれば、そこの男と番える事が難しくなる。跡継ぎも生まれない可能性だって有る。となれば、茜組は終わりさ。長男も継ぐ気は無い様だしな」 「触るな!」 「お前は目の前で犯されるのを見てろ」  暴れ出しそうな遙君を部下に押さえ付けさせると、私に手を伸ばした。その時、急に強く脈打ったと思えば身体に熱が帯びた。このタイミングで発情期(ヒート)を迎えてしまった。 「っ、う」 「まさか、お前発情してんの?全くフェロモンは分かんねぇけど、番えるにはもってこいだな」  永清君はフェロモンに当てられているが、他の男達は全く私のフェロモンに当てられていない。その上、発情していると云うのにフェロモンを感じないらしい。  然し、私自身は発情しているので身体に力が全く入らない。抵抗しようにもビクともしないので簡単に馬乗りされては服を破られた。
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