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「何が有ったんだ永清」 「このお客様が、うちの従業員に暴言を吐いては飲み物を掛けた挙句、私に喧嘩を売って来られたので買ったのですよ」  恐らく、この男達はΩの女子生徒に声を掛けたのだが断られた腹いせにΩだからと貶してはコーヒーを掛けたのだろう。そして、注意した永清に余計腹を立ててこのザマ。女装していて分からないのだろうが、喧嘩を売る相手を間違えたな。 「私に喧嘩を売る_、つまり茜組を敵に回すと云う事ですが宜しいでしょうか?」 「あ、茜組…!?」 「クラスメイトを傷付けた罪は重いですよ、お客様。皆さんの楽しみに水を差しに態々来て暇なのでしょうが、これからは毎日大忙しになりますね。…意味、分かります?」 「ひ、」  優しい笑顔を浮かべているが、相当お怒りな様で殺気がだだ漏れである永清に怯えた男は失神してその場に倒れた。  騒ぎを聞い付けては教室に来た先生達に男達を任せ、永清は怯えている女子生徒に声を掛けた。 「怪我は有りませんか?」 「う、うん…。茜君が助けてくれたから…」 「なら良かったです」  その後、荒れた教室を片付け終えた2人は着替えて俺達の元へ戻って来た。さっきの騒ぎも無かった様に楽しんでいる姿に安堵した永清から怒りの感情は消えていた。 「いやぁ、本当にどうなるかと思ったけど先生からの説教も無くて良かったなぁ」 「丁度良く遙君達が来てくれて助かりました。あのまま蹴り飛ばしていたら、再開出来なかったかもしれませんし」 「いや、本当に良かったわ…。まさか、鹿島さんもお強いとは思わなかったすけど…」 「まぁ、永清の幼馴染ですからねぇ」  それにしても、鹿島さんの格好に衝撃を受けて頭から離れないのだが。赤いチャイナ服を着ていたのだが、しっかりと化粧していた永清と比べて鹿島さんはただウィッグを被っただけだった。普通なら面白いのだが、鹿島さんの場合はめっちゃ怖い。
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