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「あの人達、初めから冷やかし目的に来たんだろうね」 「余程暇なんだろ〜。あんな奴ら忘れて楽しもうぜ〜」  Ωであり、女の相手に暴言を吐いた挙句に飲み物を掛けるなんて男がする事じゃない。あの男の所為で心に傷を負い、Ωである自分を嫌い番える事が難しくなったら責任を取れるのか。  先生達が警察に引き渡しに行ったらしいが、永清さんが連絡を入れてたのを考えるに警察から茜組に引き渡されるだろうな。どうなるかは知らんが、死にはしないだろう。 「僕、お化け屋敷入りたい」 「んじゃ、行こうぜ〜」  先程の事は忘れ、今は文化祭を楽しむ事にした俺達は気になるクラスの出し物へを巡った。  まさか、こうして永清達と文化祭を楽しむ事になるとは思わなかった。  番にならなければ、俺は適当にサボって永清の護衛をしていただろう。護衛と言っても学校でする必要は無かっただろうが、傍に居たのは間違いない。 「まさか、祭りの出店が有るとは思わなかったな」 「そうですね。久し振りに型抜きしました」  文化祭も終盤になり、俺達は空き教室に入り休んでいた。  景介と鹿島さんは元気が有り余ってるのか、未だ見て回っている。 「楽しかった?」 「ええ、とても」 「そりゃあ、良かった」  文化祭が終われば、冬を迎えあっという間に永清達は卒業する。  卒業しても永清と共に過ごす事は変わりないが、共に登校したり下校したりする事が無くなると思うと少し寂しい気もする。
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