相合傘 B

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相合傘 B

「入れて」と断りも聞かずに潜り込んできた友人に平静を装う。傘を差しているうちは良かった、顔色が分からないはずだから。嬉しいはずの晴れ模様を恨めしく思いながらまだ新しい水溜まりを眺め時折投げかけられる声にどうにか返事をする。あと少しで気づかれてしまいそうな思いを必死に隠しながら。
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