夢の扉を開いて

1/3
5人が本棚に入れています
本棚に追加
/10ページ

夢の扉を開いて

‥‥‥ってな訳なんだけど。 実は、ワタシ、将来の夢が、‥‥‥その、誰かのお嫁さん?‥‥‥だったんだけど、何だか手違いがあったみたい! 幼い頃、女の子からスタートしてしまうと、誰だって、一度で良いから、ウェディング・ドレスって着たいと思うでしょ? ‥‥‥ネッ、ネェ、そうでしょ? でも、ワタシって、生まれて来た時は、確かに女の子だったのに、その頃は生きてた鬼ババみたいなお婆ちゃんが、二人目は男じゃなきゃイカン!‥‥‥だなんてへちゃむくれの様な理由で、全然違う姿に変えられてしまって、‥‥‥まるで、童話の世界の中の醜いアヒルの子? そんな噺はどうでも良いんだけど、綺麗にメイクすれば、それっぽく見えてるみたいだから、TPOに合わせて何とか凌げられれば、ノープロブレムなのかも知れないけど。 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥。。。 ‥‥‥でも、でも、でもねぇ? ワタシは女の子だったとしても、周りのバカな人達は皆、ワタシの事を男の子だって勝手に決め付けてる訳なのよネ!‥‥‥自分らしくいられない町なら、今迄のイヤな思い出は全部捨てて、遠くの町まで引っ越せばいいんじゃなくて? ‥‥‥そんな訳で、ワタシ! って言っても、何処へ行けば良いのかな?そんな事を悩みながら、徳島の町の駅前広場を独りでトボトボ歩いていると、背中越しにワタシを呼び止めるかの様に、見知らぬ声が聞こえて来た! 「‥‥‥アッ、そこの人!ちょっと、話させて貰っても良いかな?」
/10ページ

最初のコメントを投稿しよう!