エミリーとしっぽ

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 日本がまだ外国からたくさんの技術を学んでいた頃のお話。  エミリーはまだ小さな女の子です。  大きな船に乗って、日本で仕事をするパパに会いに来ました。  エミリーのパパは、日本の山奥で、日本の人のためにダムを造っています。  とってもすごいパパでしたが、エミリーはもう何年もパパに会っていませんでした。  わたしの顔、もう忘れちゃったかしら?   エミリーは、パパからたくさんのお手紙を貰いましたが、寂しさや不安の全部がなくなることはありませんでした。  港から乗り物を乗り継いで、まっすぐにパパのもとへ向かったのに、あいにく、パパはお仕事に行かなくてはならなくなりました。  エミリーは、少し怒って、たくさん悲しみました。  エミリーは、ママを置いて、外に出かけます。悲しんだ姿を見せたくなかったのです。  春の柔らかい空気が、エミリーの頬を撫でます。  来る途中に見た黄色い花畑が、このあたりにもないものかと、キョロキョロしながら歩きます。  エミリーがスタスタ歩くたび、小さなポシェットが跳ねました。 
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