無限色カレッジ

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 嬲られて、満身創痍でも助けてくれた。守り抜いてくれた。「すごく、かっこよかった」 「恋って何、シュウってホントがにガキ! こいつにだけは恋しないなって思ってた。でも、さっき助け出された瞬間、何もかもわかった。恋ってこれなんだって。この気持ちが慈しむ、愛ってものなんだって。わたしがばーちゃんの愛を受けていたと同時に、意地っ張りでも見守ってくれていた大事な存在。シュウらしい、不器用なやさしさ、っていうのが愛なんだって」  この若輩なわたしながらに、思ったわけですよ。──そう言って、顔をあげて瞳を細める。少し離れ、顔をあげて宗矢の頬を撫でて。「ありがとう」 「あんたがわたしをどう思っていようが構わない。友愛でもかまわない。でもわたしは、あんたに恋愛感情を抱いちゃったから……もう、喧嘩ライバルにも、何にも戻れない。大好きだよ、シュウ。ホント、本当に、ありがとう。目を覚まさせてくれて、ありがとう。奇跡的なストーリーも、魔法のキスも必要なかったけど、わたしは、ばーちゃんの死んだ日から眠りについてた。でも、もう目が覚めた」
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