無限色カレッジ

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「でも。ちゃんと、言ってくれなきゃ、しっかりとはわかんないよ」 「……バーカ」「あだっ」  バシッ、といい音を奏でて、宗矢は芽衣にデコピンをする。「俺ら、まだ中1だぜ?」 「キスもはえーのに。しちまった。でも、半端な関係で半端に付き合って、半端に別れたくねーんだよ」 「……うん」 「卒業んときだ。俺から言う。……ま、それまで気持ちが続いてたらだけど」 「なんか生殺しなんだけど」額を押さえ、上目づかいに赤くなって芽衣は言うが。「いいんだよ」 「俺も、……煙草も酒も、ガキくせえしな。大人になるまで、やめる。ヤンチャも、やめる。……お前が俺だけずっと見てられるように、かっこよくサッカー、ガチでやる」 「……そっか」 「で。卒業んときになったら、お前がメロメロでいるような“シュウ”で居る」 「……だね」 「だから。お前も、女磨けよ。太ったから」 「うっせ!」「いてっ」  耳を引っ張られ、俺は怪我人だぞと訴える宗矢だが。 「またすぐスリムになるっての! で、あんたがメロメロのデレッデレになる、ばーちゃんみたいな、イイ女になる!」
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