無限色カレッジ

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「まぁ、シュウのおじさんとおばさんが、わたしを引き取ってくれたからってだけ。わたしはそれで恩返しをしたいから、この喧嘩っ早いバカの。いわゆる、お目付け役ってわけ」 「誰が喧嘩っ早いバカだ、オメーもだろ」 「あー!? 将来の嫁に、えらそうな口叩いてると、尻に敷かれた時困るのはあんただよ!」「もう尻に敷いてんだろ、その点に関しては慣れたわ」。詰め寄って芽衣が喚くと、ハッと嘲笑って宗矢は軽く言う。 「むつまじいのは構いませんが、もう宗矢さんは芽衣さんに想いをきちんと告げたのですか?」  言うのは、現キャプテンの後輩だ。その言葉に、宗矢は少しばかり赤くなって頬をかき、まだだけど。と首を横に振る。 「ヘタレってのっすね」 「誰がだぁ!」 「いやいや、言うとーりだよ。シュウは肝心なときに限ってヘタレ。約束通りこーんな、イイ女になったのに。ねー」 「本当ですね。宗矢先輩、芽衣先輩、さっき何人もに告白されていましたよ」 「そら知ってるけど……」
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