無限色カレッジ

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 あんた、いじけたりすると、直ぐ、この人が居ない、ふっるい公園に昔から来てたじゃん。「一応、腐れ縁だからね」 「なめんじゃないよ、わたしの推理力!」  ニッと屈託のない笑顔を見せられ、ドキリとするが。フン、とそっぽを向いた。 「礼くらい言えっての」 「頼んじゃねーよ」 「相変わらず、かっわいくない。で、今日も家出?」 「うっせーな」 「いいよ、いつも通り、わたしの部屋来て。どーせあんた、公園で寝るつもりだったんでしょ。おじさんおばさんには話しとくから、うちにご飯食べにきなよ」 「いらねーよ。ってか、そっちだって、ばーちゃん大変だろ、俺なんか居たら」  芽衣は、幼稚園の頃に、両親を交通事故で亡くしている。だから祖父母と暮らしていたが、そのうちの祖父も芽衣が小5のときに病で亡くなり、今は祖母──ばーちゃんと2人暮らしだ。
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