異世界面接

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 次の日。  彼女は席に座るなりこう言った。 「この世界の政治体制について教えてください」  そんなことを聞かれたのは初めてだった。こいつはもしかしたら、当たりかもしれん。 「唯一神であり国王であるわしを頂点に、貴族たちが国を治めておる」 「なるほど。貴族制政治ですね。では、奴隷はいますか?」 「ああ、おるぞ。野蛮で馬鹿な(ケモ)族の奴らがそうだ。部屋が臭くなるから、わしは好かんが。見たいなら、中庭か厨房にでも行くといい」 「分かりました」 「うむ。それじゃあ、おぬしは異世界に来て何をする?」  彼女は神妙な面持ちで己の顎を触ると、こう言った。 「私、嘘をつくのが苦手で。面接って、噓つき大会(エイプリルフール)みたいじゃないですか。そういうのほんと、苦手で……。だから正直に言っていいですか?」 「ああ。言うてみよ」 「まず、奴隷の青年を買います。そうですね。身長160cm後半でやせ型、童顔で気が弱い、女性経験のない子がいいですね」  ああ、こいつも異世界転生して奴隷とイチャラブしたい系か。とゼウスはあきれた。 「そして、奴隷制をぶっ潰すために旅に出ます」 「はぁ!?」
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