貴方の悪夢引き受けます

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「西岡眞知子。あんたの親友だよね?」 「…あっ、あの…」高橋はごくっと唾を飲み込んだ。「そ、その子が何か…?」 「俺達この子にお金貸してんだけど全然返してくれなくて困っててねぇ」 「……え?」 お金を貸してる?この人達から眞知子がお金を借りてるの?えっ、何…それ? 全然何の事かさっぱり分からない高橋は言葉に詰まってその場に固まってしまった。 「聞いてる?おーい?」 「…あ、あの、…それ本当の話しなんですか?」 「本当だからこうしてキミの所に来てるんじゃん」 もう一人の男はにやにやしながら言うと吸っていたタバコの煙をフッと高橋に吹きかけた。 「わっ、ちょっと!…」 「ご本人がお金を返してくれないならご両親にー…と思ってご自宅にお邪魔したんだけど何とびっくり玉手箱!…俺達が行った時には既にもぬけの殻。…そこで困った俺達は、西岡さんの“借金返済の代理人になってるキミ”の所に来たってわけ」 シャ、シャッキンダイリニンニナッテルキミ…「……って…エ、ワタシ?…わ、私ぃいぃぃっ!!?」 驚愕の話しに叫んだ高橋の声があまりにうるさ過ぎて うっせぇ と 二人は両手で耳を塞いだ。 「…い、いくらくらいですか!?百円?五百円?…い、一万円!?」 「ガキンチョのお年玉じゃねんだからんなわけないっしょ。ざっくり三千万」 「さっ…」三千万〜〜〜っ!!? ふらぁ〜 っと 高橋は気絶しそうになった。
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