18人が本棚に入れています
本棚に追加
/53ページ
いったい誰が眞知子を殺したのだろうか?
「もうひとつ質問しても宜しいですか?」
「はい…」
「どうしてなのか、先程から私の部下が西岡さんのご両親とどうにか連絡を取ろうと何度もご自宅や携帯の方に電話をかけているんですがずっと留守電のままで連絡がつかないんです。…ご自宅の方に向かってみるとポストには溜まったままの新聞紙が山積みに…庭の草は生えっぱなしでしばらく手入れをしていないようでね……お二人の職場に連絡をいれてみると少し前にお辞めになられたと言われまして……。西岡さんのご両親の行方に何か心当たりはありませんか?」
高橋は首を横に振った。「分かりません」
「お兄さんは?」
「さぁ、さっぱりです」白川は琴森を見て静かに答えた。
「こちらで詳しく西岡さんについて調べてみます。また何かあったら連絡するかもしれません、宜しいですか?」
「構いません。眞知子の事 宜しくお願いします」
高橋は言って軽く頭を下げた。
「……だぁれが斗夢だよ。めったな嘘吐きやがって」
琴森達と別れて佐藤宅に戻りながら白川は高橋の頭を軽くはたいた。
「痛っ!…仕方ないじゃないですか!ああ言った方が一番信じてもらえるだろうし…」
「琴森があんたの事調べないとでも思ってんのかぁ?」
「……あ」高橋はようやく はっ と気付いて 次の瞬間には 真っ青になって白川を見上げていた。
最初のコメントを投稿しよう!